2022年の宮島GⅠ68周年で待望のタイトルホルダーとなった船岡洋一郎(広島)は、記念戦線に定着し、一般戦では常に優勝候補に挙げられる存在となった。当地は前回が途中帰郷、さらにさかのぼると2018年の当地GⅠ64周年で優勝戦1号艇で敗れるなど苦い思い出ばかりだが、ここでそれを吹っ飛ばす快走に期待したい。
　益田啓司(福岡)と小坂尚哉(兵庫)はともに当地で通算6優出しているが、優勝には届いておらず、あと一歩をどう乗り越えるか。昨年は当地2度の参戦でいずれも準優勝に終わった浜先真範(広島)は、3度目の正直に挑む。
　榎幸司(長崎)、下條雄太郎(長崎)の長崎勢は当地優出がわずか1回であるが、そこまで苦手にしている印象はない。今回が当地6戦目の上條嘉嗣(大阪)も総合力をつけた今なら、全く違った結果を残せるはずだ。
　女子も力のあるメンバーがそろった。高田ひかる(三重)は昨年4月地元の津71周年で男女混合戦GⅠ初優出(準優勝)を果たし、攻撃力、スピードは一線級の男子相手でも通用することを知らしめた。
　落合直子(大阪)、櫻本あゆみ(群馬)も混合戦で上位進出を外すことが少なく、互角の勝負は間違いないだろう。

条件さえそろえば、今大会もやれる！

　ちょうど1年前に行われたこの大会で、優勝を飾ったのが稗田聖也だ。手にしたモーターは平凡機であったが、初日に3コースからまくりを決めると、2日目は2コースと6コースから差しで連勝。3日目前半レースで3着に終わり、連勝は3でストップしたが、予選を全3連対でトップ通過し、準優勝戦、優勝戦はいずれもトップスタートで逃げ快勝。日に日に機力を上向かせてつかんだ見事な優勝だった。今回は昨年と同じ時期の参戦ということもあり、調整の方向性を考えやすいことは確か。条件さえそろえば、今大会もやれるはずだ。