SG優勝4回と実績ナンバーワンの湯川浩司(大阪)は当地でも活躍が多く、GⅠ周年制覇を含む3Vのほか、SG優出もあり、通算勝率もただ一人の7点超えと他と一線を画する。洗練された調整手腕を発揮し、正確無比なスリット攻勢で先制を決める。
　もう一人のSG覇者・重野哲之(静岡)は、4カ月の出場停止から今節が2戦目。当地は2017年12月戦V以降、8戦すべて優勝戦に駒を進めておらず、この不名誉な記録を止めるべく気合がみなぎる。
　地元の作間章(東京)は今年2Vで湯川と並ぶ好調ぶりで、10月多摩川周年でGⅠでは実に6年ぶりの予選突破と近況の流れは良い。池田雄一(静岡)も10月戸田で今年初優勝を飾り、気分良く乗り込む。佐々木和伸(徳島)、大澤普司(群馬)、小池哲也(大阪)も各地で主力争いを続ける。
　今節は男子にもスピード負けしない女子選手が多い。今年まだ優勝にたどりつけていない細川裕子(愛知)だが、前回当地戦の4月ヴィーナスシリーズを含めて優出は数多く、好調をキープする。細川と同じく当地女子戦で優出経験のある同県の宇野弥生(愛知)も切れのある攻撃には定評がある。櫻本あゆみ(群馬)も伸びが仕上がれば、センターまくりで魅せる。

師匠の湯川に成長を見せる！

　8月の蒲郡では開幕から無傷の6連勝を飾るなどして予選トップ通過を決めると、準優勝戦もインから逃げ切り優勝戦1号艇を獲得。デビュー初優勝へのお膳立ては整ったが、4着に敗れる結果に。こんなチャンスはしばらく来ないと思われたが、待ち望んだ歓喜の瞬間はすぐに訪れた。蒲郡から2節後の戸田で4コースから値千金のまくり差しを炸裂させて、悲願を達成してみせたのだ。優勝後には「師匠の湯川さんにゲージを作ってもらったりと感謝しかないので、もっと返したい」と口にした。今節はその湯川と同時参戦。師匠の目の前で成長した姿を見せる。