昨年はSG開幕戦の戸田ボートレースクラシックを制し、年末の大一番・住之江SGグランプリでは7度目のファイナル進出にして初の1号艇をつかみ獲り、悲願のSGグランプリ初制覇を果たした。この優勝で昨年は自身初の賞金王と最優秀選手に輝き、まさに毒島に始まり毒島で終わる1年となった。SGグランプリ制覇という1つの大きな壁を乗り越えたことで、さらに未知なる領域へ突き進むのか大いに注目だ。
　年が明けると、桐生正月戦で2日目以降7連勝の準完全優勝と開幕ダッシュにも成功。新モーターのパワーを的確に引き出した調整力は見事だった。
　当地は2023年SGボートレースクラシック以来の参戦になるが、これまで64周年を含む5 Vと、水面実績も文句なしとあれば、70周年となる節目の今節もMVP男の本領を遺憾なく発揮するとみる。

　GⅠ優勝からは8年半遠ざかっているが、2015年以降は毎年SG、GⅠで複数回の優出とトップ戦線で活躍中だ。なかでも記憶に新しい優出に2023年の当地SGボートレースクラシックがある。このシリーズでは序盤から快走を重ねオール3連対で優出。優勝戦は4コースからダッシュの利いたスタートで攻め込み、1マークでは本領の鮮やかなターンでインから逃げ込み図る土屋智則を捕らえそうな勢いだったが、惜しくも準優勝。
　篠崎といえば、2015年蒲郡SGボートレースメモリアルでの、峰竜太との激しいデッドヒートを制して優勝したレースがあまりにも有名だが、篠崎らしい高速ターンでファンを魅了したという点では、この当地SGボートレースクラシック優勝戦も心に残るものだ。今節はドリーム戦に選出され気合も十分。2016年住之江以来となるGⅠ制覇を果たし、完全復活へばく進する。

　地元のSGグランプリを経験し、大阪次世代エースがいよいよ本格化してきた。昨年は下関GⅠ周年制覇に尼崎SGグランドチャンピオン優出など、年間を通してトップ戦線で安定した活躍をみせた。年末には自身2度目、地元開催では初となるSGグランプリに出場。トライアル1stで外枠2走を克服し、見事トライアル2ndに進出。念願のSG制覇に向けて、またひとつ階段を上った。
　当地では悔しい思いもある。2023年のGⅠ69周年、初日連勝で勢いづくとそこから快走の連続で優出、見事優勝戦1号艇を勝ち獲った。しかし、優勝戦は中田竜太に差され悔しい準Vに終わった。今節はその雪辱を期す一戦でもある。
　GⅠは3度の優勝があるが、奇しくも全て下関でのもの。だがトップ戦線で活躍するその実力は既に周知済みで、そのことを証明するのも時間の問題だろう。

　昨年、下関チャレンジカップを制しSG覇者にその名を刻んだ。2024年は年頭から成績は安定していたが、一般戦が主戦場だったため賞金を積み重ねることが厳しく、チャレンジカップに出場する時点の賞金ランキングは48位で、SGグランプリ出場圏外だった。
　そんな状況で臨んだSGチャレンジカップで、モーターパワーをしっかり活かし、タイム差で見事予選首位通過を決めた。そこから準優戦をインから押し切り、SG初優出にしてポールポジションの1枠を獲得した。優勝戦は寺田祥が得意の3カドから強襲を仕掛けてきたが、これに動じずインから速攻を決めVゴールを駆けた。この勝利が一発逆転の大まくりとなり、SGグランプリの出場権も獲得。さらに次節の鳴門GⅠ周年も制するなど、年末は怒涛の快進撃となった。
　この一連の快挙の1カ月前の2024年10月に参戦した当地一般戦では優勝戦1号艇で4着に敗れており、今回はSG覇者として名誉を挽回する強い気持ちで臨む。

　昨年は大村SGオーシャンカップで自身8年ぶりのSG優出を果たすと、年末の住之江SGグランプリシリーズで再びSG優出と、トップ戦線で大活躍。昨年は息子の齊藤廉がデビューし、父として、先輩レーサーとして大きな背中を見せた1年となった。
　通算3度のGⅠ優勝がある実力者で、コースを問わず的確な仕掛けから冷静に展開を突くという安定感抜群のレーススタイルは昔も今も不変だ。
　長きにわたり東京支部の顔として活躍し、当地では通算6Vの実績。昨年は2月の当地GⅠ地区選手権で準Vと奮闘、8月から今年の1月戦まで3節連続優出中だ。今年2月には息子が初勝利した(しかも2連勝)という嬉しい知らせもあった。齊藤自身、当地GⅠ周年はこれまで2度の優出があり、3度目の優出でタイトル奪取に成功し“かっこいい父”を見せつけたい。

　2022年の大村SGボートレースクラシックで女子レーサー史上初のSG優勝を達成した遠藤が、昨年再び前人未踏の偉業を達成した。前年に続くGⅠレディースチャンピオン2連覇を果たすと、GⅠクイーンズクライマックスでも圧倒的強さで優勝し、史上初となる同一年の夏冬女王完全制覇となり、4年連続の賞金女王にも輝いた。
　今年に入っても快調そのもので、1月地元びわこのGⅢオールレディースを優勝。強風が吹き荒れる難水面のシリーズとなったが、終始圧巻の走りを見せつけた。2月の三国GⅠ地区選手権でも強豪男子を相手に切れのあるコーナー戦を駆使して予選突破を果たしている。
　当地は2018年の冬の女王戦準Vの実績があるものの、東京3場で唯一優勝がない。ドリーム戦は大外枠で厳しいコースからのレースになりそうだが、充実感にあふれる勢いは男子勢にも脅威で、絶対女王の強気に攻める姿に注目だ。