平和島フレッシュルーキーとして着実に力をつけている宮之原輝紀選手。
デビューから約1年が経った今現在の心境や、やまと学校時代の思い出、そしてこれからについて迫ります!
デビューから約1年経った最近の調子は?
デビュー時に比べて、だいぶ落ち着いてレースに臨めるようになりました。
デビューから半年は転覆やフライングで事故点がオーバーし、B1級に上がれなかったんです。一旦落ち込むと気持ちの切り換えができませんでした。
最近は今までの経験のおかげで、自力で立て直せるようになり、特に精神面で成長できているなと感じています。
最近の自分のレース展開は?
展開を見極めて攻めたいと考えています。 レースを無駄にしたくないので、無謀な攻めはしません。
直線で他艇と並んだら全速で攻めますし、隣の艇の動きを見て判断しています。
今はアウトコースにしか入っていないので、スタートが決まったらまくることだけに集中します。
ボートレース平和島との相性は?
スタートは決まりやすいですが、エンジン運が良くないです…(笑)。
今まで平和島で6節走りましたが、モーター抽選でワースト機1、2、3位を全部引いてしまいました。
整備士さんにも「いつも良くないエンジンを引くね」と笑われました。
運ばかりはどうしようもないので、苦手意識が強くなる前に運が良くなることを願っています(笑)。
今年に入って1、2、3着回数が増えていますね。
昨年末に常滑の一般戦で、憧れの峰(竜太)選手と初めてレースが一緒になり、レースに対する考え方や精神面について色々と質問をしました。
峰選手からは「気持ちが一番大事! 気持ちで負けるな!」と。
それまでは、レースの着順が悪くてヘコんだりしていたのですが、「落ち込む時間があるなら、ボートに乗ったり、エンジンを触ったり、ペラを叩いたりしなさい」という峰選手からの言葉を意識して実行しています。
ネガティブから何事もポジティブに考えられるようになりました。
その結果、今期B1級に昇級した?
精神面での成長は大きいと思いますが、B1昇級自体は特別なことではないです。
早くA級に昇格したいので、一つの通過点としか見ていません。

ボートレーサーを目指すきっかけは?
父が以前、平和島の整備士をしていた関係で小学校2年生頃に初めてレースを観て、モンキーターンがかっこいいなと感じました。
その時はそれで終わりましたが、小学校高学年でまたレースを観た時に、父の知り合いから「ボートレーサーになってみないか?」と声をかけられました。
そこで初めて職業として意識するようになり、中学を卒業する頃にはボートレーサーを目指していました。
父は賛成してくれましたが、母は危険と隣合わせの仕事ではないかとすごく心配していて…。
でも、真剣に受験に取り組む自分の姿を見て、応援してくれるようになりました。
今は姉と妹も一緒に応援してくれています。
やまと学校に入学していかがでしたか?
小さい頃からよくペアボートに乗りましたが、何より自分でボートを運転できることが本当に楽しかったです。
想像以上の速さでびっくりしました…。
ただ、入学して3、4カ月はボートに乗る機会が少なくて、試験の出来もあまり良くなく勉強ばかりしていました。
ボートに早く乗りたかったので悔しかったですね。
教官からはよく怒られて辛い時もありましたが、人として成長できた期間なので、今となってはありがたく思っています。
やまと学校の同期は?
同期は結構仲が良いです。
同じレースや碧南での訓練で会った時は、レースやプライベートのことなどをずっと話しています。
兵庫支部の森(悠稀)とは精神年齢が低い者同士で、気が合います(笑)。
あと、同期の中でも栗城(匠)や板橋(侑我)は訓練時代から仲が良くて、ライバルとして意識しています。
お互いのレースを観てアドバイスし合うことも多いです。
特に森・栗城・板橋・二宮(博貴)のレースは良く観ますし、負けたくないですね。
学校時代に印象に残っているレースは?
卒業1カ月前くらいに、実技教官だった荘林教官(元ボートレーサー)と一緒に走る機会があり、教官が3コース、自分が5コースからスタートしました。
結果は教官が1着、自分が2着でしたが、スターレーサーだった荘林教官と一緒に走る貴重な経験ができ、良い思い出になりました。
卒業して5節目の2016年7月の戸田で水神祭でしたね。
初出走から1カ月で2、3着回数は増えたものの、なかなか勝てずにいた時、7月の戸田で同期の板橋が先に水神祭をしたんです。
それが悔しくて力が入りました。そのおかげで自分も同じ節間中に初1着を取ることができたと思います。
自分の水神祭で板橋が一緒に飛び込んでくれたのも本当に嬉しかったですね。
その勢いのまま1着回数を増やしたかったのですが、事故点オーバーの経験からスタートが慎重になり、しばらくは思いどおりのレースができませんでした。
その頃に比べると最近は思い切っていけていると思います。
平和島フレッシュルーキーとして意識していることは?
平和島でフライングをしてしまった自分がフレッシュルーキーに選ばれて嬉しかったですね。 目標は1年以内にA級になることです。
そのためにも一走一走気持ちを込めて、自分の着をしっかり意識して走りたいです。
そして5、6着を減らしてどのコースからでも最低4着には入れるようにしたいと考えています。
今までのレースは4、5、6コースからのスタートのみだったんですが、デビュー2年目を期に1、2、3コースにも入る予定なので、インコースからのスタートでも安定して攻められるようになりたいです。
まずは今期5点台の勝率を取って、インコースでレベルアップしてA級昇格に繋げたいと思っています。
これからのレースに向けて参考にしている選手は?
最近、桐生(順平)さんは自分と体型が似ているところもあり、とても参考にしています。
直線でガンガン握って外からでも着を取りにいく姿勢は、観ていて楽しいし理想のレーススタイルです。
師匠である山田(竜一)さんは、色々な整備方法をお持ちで、ご自分の納得のいくまで細かく調整する姿はすごいと思います。
質問したことはなんでも答えてくれる頼れる師匠です。
直近の目標は?
ヤングダービーには出場したいのですが、まずはA級になることが今の一番の目標です。
やまと学校で掲げた目標「陸でも水面でも超一流のレーサー」とは?
人間として礼儀を大切にし、レースやお客さまに誠実で努力を惜しまない人がかっこいいと思うので、そんなレーサーが目標です。
人間的にも選手としても一流になりたいです。
その目標に何%近づきましたか?
0%です。
人間的にもレーサーとしての実力も全然足りていないので、これから努力して少しずつでも近づきたいと思っています。
最後に一言
おもしろいと感じてもらえるようなレースをしますので、応援してください。
特に平和島では1つでも上の着を狙ってがんばります!