2018年6月に東京支部の支部長に就任した芦澤望選手。
東京支部のリーダーとしての責任や今後取り組むべきことをはじめ、レーサーとしての信念や強み・弱みなどについても伺いました。
- 今年6月に支部長に就任されましたが、どのような経緯で?
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僕の師匠が鈴木茂正さんで、鈴木さんが支部長をされているときに手伝って欲しいと言われ副支部長をしていました。その流れもあって今回支部長になっちゃいました。
支部長の任期は2年で、前任の山田竜一さんは6年間されていました。次世代に任せるということで、僕が引き継ぎました。
支部長は、思った以上に仕事量が多いですね。責任もありますし。ある程度理解したうえで引き受けたのですが、いざやってみると想像以上の忙しさです。
- 支部長の仕事とはどのようなものですか?
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東京支部員200名以上が円滑に仕事ができるように東京の3つのボートレース場(江戸川、平和島、多摩川)と交渉します。選手たちが困ったことがあれば相談に乗ることもありますし、支部の予算管理もあります。支部員から徴収されたものなので、間違った使い方はできないですからプレッシャーもありますね。
他にはボランティア活動などもしています。各所被災地はたくさんあるのですが、選手会並びに東京支部は宮城県に縁があり、過去に何度もボランティア活動をさせていただいている場所なので、今年も引き続き実施しました。
今までやってきたことを引き継ぎつつ、今後はプラスαできることを考えていきたいと思っています。
- 支部長からみた東京支部選手の現状はいかがですか?
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ずっと若手の活躍が乏しいというか、次世代のエースというのが出てきていないのが現状ですね。各支部ごとの平均勝率がぶっちぎりで東京支部は低いんですよ。なので、どうやってこの状況を打破するか、ずっと模索してきました。僕が支部長になって、ある程度いろいろと実行できる権限をいただいたので、若手育成のプロジェクトを作ったんです。長田頼宗副支部長を中心とした「長田プロジェクト」。これにより今後東京支部の若手選手がどんどん活性化していくことを信じていますし、楽しみにしています。
- 今、イチオシの選手はいますか?
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結構、女子選手が元気なんじゃないかな?
中澤宏奈、富樫麗加、倉持莉々などは今伸びていると思います。これら女子選手の勢いで引っ張ってもらって男子選手も負けないよう奮起を期待していますね。
- ご自身の近況成績はいかがでしょうか?
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厳しいですね。2016、17年はA1の成績は保てていたんですが、年のせいなのか、昨年からの新しい仕様のモーターの影響なのか、何が原因なのか自分でも分からないくらい(成績が)落ちてます。どうやったらA1の成績が取れるんだろう(笑)。
僕を応援してくださる方もいらっしゃるので、レーサーとしてもしっかりと走らないといけませんね。
ちょうど今、本厄なのでこのスランプが厄のせいだと願っています。
- 印象に残っているレースはありますか?
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2017年1月宮島の「岩田杯」という一般タイトル戦だったんですが、結構レベルの高い選手がそろっていたんです。そのレースでエース機を引いて、前検日に「これは優勝できるかも」と思っていたら、本当に優勝したんですよ。エース機ってすごいなって思いました(笑)。
- 苦労した・悩んだ時期はありますか?
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ケガをして1年近くレースが出られなかった時期ですね。やっとレースが分かってきて、これからしっかり稼げるなと思っていた矢先のケガでした。まず復帰できるのかとか、復帰してからのことを考えていたら苦しかったですね。もう10年以上前のことで良い思い出にはなっていますが。
あと、山田亮太という選手を弟子にしたときに、その子がとんでもなく下手で、選手を続けていくことが難しいくらいでした。どうしたら上手くなるのか悩みましたね。僕は亮太の人生を背負うつもりで面倒を見ていたので、選手をやめてお店をやりたいのなら出資してあげようとか、再就職先のことまで考えていましたね。
だけど、一昨年くらいから成績が上向きだして、2017年6月の多摩川で濱野谷(憲吾)さんを破って初優勝したんですよ! このときは本当に嬉しかった! 今は3期連続でA2キープしていますしもう大丈夫でしょう。立派に僕の元から巣立っていきました。
- 選手としての信念・大事にしていることはありますか?
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まくりにはこだわっています。実際には差しが上手な方が良い結果につながりやすいと思いますが、スピード感や、恐怖心があるのがまくりで、それができなくなったら、レーサーとして終わりだと思っています。
まくれると思ったらぶっ飛んででもまくりたいですね。「こいつの内側はやだな」と思われる選手でいたいです。
- レーサーとしての強み・弱みはありますか?
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弱みは整備が苦手なことですね。厳しいエンジンだとそこから立て直せないんです。今のエンジンは難しいんですよ。
逆にプロペラ調整は得意な方かなと思います。プロペラグループを持っているんですけど、グループ以外の若手選手などにも声をかけてアドバイスしたりしてますね。そういう面倒見の良さが評判になって支部長に推されたっていうのもあります。
今では「自分がやったぞ」というより、他の選手から「ありがとう」と言われるのを積み重ねたい気持ちが強くなってきてますね。なるべく感謝されて死んでいきたい(笑)。
- 最後にファンの皆様にメッセージをお願いします。
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支部長をさせてもらって、忙しい日々を過ごしていますが、一人のレーサーとしても終わってないので、しっかり二足のわらじを履いてやっていきたいと思っています。応援よろしくお願いいたします。