レース展望

2019グランプリ覇者 石野がSG3連覇

今年のSG戦線は「平和島で始まり、平和島で終わる」。その開幕戦となるクラシックは、今年の賞金争いを占う意味でも重要な一戦となる。昨年は吉川元浩(兵庫)がクラシックを制した勢いで、続くオールスターでSG連覇を達成し、2019年の賞金バトルをけん引した。今年は誰が引っ張るのかに注目が集まるが、その筆頭格は昨年のグランプリ覇者で、最優秀選手でもある石野貴之(大阪)だ。今年も1月若松ダイヤモンドカップを制してさい先良い船出を切った。その勢いのまま、史上3人目となるSG3連覇(過去の達成者は野中和夫と西島義則)に挑戦する。

毒島誠(群馬)も昨年、メモリアルとダービーでSG連覇を決めた1人。2年連続賞金トップでグランプリに出場するなどトップシーンでの活躍は周知のとおり。今年は念願のグランプリ初制覇へ初っ端から飛ばす。昨年オーシャンカップでSG優勝数を2桁に乗せた瓜生正義(福岡)と、トップ選手の中でも屈指の安定感を誇る白井英治(山口)、2年連続でSGを制して本格化の馬場貴也(滋賀)も優勝争いへ。松井繁(大阪)池田浩二(愛知)桐生順平(埼玉)の3名は春先に調子が良く、クラシックで2度の優勝歴がある。

当地実績で注目したいのは、昨年のPG1・BBCトーナメントを制した田村隆信(徳島)、10月周年でG1初Vを決めて出場権を手にした下出卓矢(福井)や、当地SGで優勝歴を持つ深川真二(佐賀)あたりか。

地元・東京支部からは、エースの濱野谷憲吾(東京)を筆頭に、若林将(東京)永井彪也(東京)福来剛(東京)永田秀二(東京)の5名が出場する。いずれも地元水面が舞台なら負けられない気持ちは強い。なかでも、福来と永田は今回がSG初出場で気合もパンパン。福来は「最近は調子の良さを実感している。出るからには優勝したい」ときっぱり。一方の永田も、関東地区選Vでラストチャンスをモノにした勝負強さは侮れない。